皆さんこんにちは。

今回はメンテナンス修理ネタということで、E46 4気筒モデルのオイル漏れ修理についてご紹介させて頂きます。

お客様から”オイルが漏れてる”との連絡でE46の4気筒モデル車輌が入庫しました。

オイル漏れの一般的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  1. 駐車した路面に漏れ出したオイルが付着している。
  2. 漏れたオイルがマフラーに垂れ、オイルが焼けて白煙や臭いが発生する。
  3. オイル量が減る。

このうち2に関しては意図的に確認しに行かなくても運転中に”臭ってくる”ので比較的分かりやすいのですが、1,3に関しては注意深く見ていないと見逃してしまうことが多いでしょう。

各いう私自身もオイル漏れを経験したことがありますが、発見に至った経緯は立体駐車場にしまったあとのスロープ床面に点在する水滴のようなものをたまたま見つけ、何だろ?と思って触ってみてオイルだと分かったというもので、駐車後の路面など注意してみてないとホントに見落としちゃいます。

特に夜などは暗くて見た目では判断が難しかったりしますので、路面の異変を見つけたら手で触ってヌルヌルしないか?確認してみるのが早期発見に繋がります。

手で触りたくない・・・と言う人は、ポケットティッシュで吸わせて明るいところで色や臭いを確認すれば、それが単なる水なのか?オイルなのか?はたまた冷却水なのか?の判断がつきますよ(>A<b!!

もしオイル漏れを確認したら、BMW専門店に連絡して点検を受けてくださいね。

では早速今回入庫した車輌の症状から見ていきたいと思います。

ボンネットを開きオイル漏れの状況を確認したところ、ご覧のようにオイル漏れのあとはっきりと分かります。

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下から見るとこんな感じで漏れたオイルがいろんな場所に付着してます。

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漏れたオイルは上から下へと垂れてきますので、川の水源を探すように下から上にオイル漏れの跡を辿ってオイル漏れの原因個所を特定します。

下から順に辿っていくと、オイル漏れがこのバノスソレノイドバルブとバキュームポンプからであることが確認できました。

これがバノスソレノイドバルブです。

バノスシステムの吸排気制御を担っている部品ですね。

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で、こっちがバキュームポンプです。(エンジンの奥側にあるので写真暗くてすいません)

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E46/E90の4気筒モデルではオイル漏れの定番と言われる個所がいくつかありますが、この2つはその定番個所でパッキンの経年劣化が原因となります。

これ以外に同じく定番と謳われるオイルパンからのオイル漏れも疑われるのですが、上から垂れたオイルがオイルパンにまで達していたため判断が難しいところです。

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疑わしきは何とやら・・・で、一度に全て交換してしまうのが一番なのですが、オイルパン漏れの原因であるガスケット交換を行うにはオイルパンを外さなければならず、そのためにはエンジンを吊って下の足廻りを外してと・・・かなり大掛かりな作業の為に工賃が高いというネックがあります(-ω-;

原因個所の作業内容に重複する作業があれば一度に行うことで作業工賃を抑えることも出来ますが、今回の原因個所は重複する作業項目が無いため残念ながらそれも出来ません(-ω-;

そのため、お客様と相談して今回は上側のバノスソレノイドバルブとバキュームポンプからのオイル漏れを先にやっつけ、しばらくオイルパンからのオイル漏れの様子を見たうえで検討することとしました。

作業の方向性が決まったので、バノスソレノイドバルブとバキュームポンプからのオイル漏れをやっつけちゃいましょう(>A<b!!

これがバノスソレノイドバルブとバキュームポンプのリビルトキットという名のパッキン(ゴム)です。

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まず吸気/排気2つのバノスソレノイドバルブを取り外すため、バノスソレノイドバルブの頭についてるコネクタを引っこ抜きます。

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コネクタが引っこ抜けたら固定用ボルトを外し、”おりゃー!!”っとバノスソレノイドバルブを引っこ抜きます。

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で、これが引っこ抜いたバノスソレノイドバルブです。

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漏れたオイルでオイルまみれなので、綺麗に洗浄したうえでパッキンを新しいものに交換します。

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次にバキュームポンプを取り外します。

これがバキュームポンプ・・・何かスッポンみたいな形してますね(バキュームだけに?)w

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バキュームポンプのパッキンはこの中にあるので、このスッポンみたいな部品を2枚にパカっと下ろして(分解して)パッキンを交換します。

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パッキンの交換が終わったら元の位置に組み付け、取付け確認を行ないオイル漏れの汚れを綺麗に洗浄したうえでオイル漏れがちゃんと止まったかを確認していきます。

確認含めて一通りの作業が終了したら今回の作業はひとまず終了(>ω<b

これで上からのオイル漏れをやっつけたので、しばらくこの状態で乗ってもらいオイルパンからのオイル漏れの状況を後日確認する形になります。

確認結果次第ではオイルパンの修理になると思いますが、それはまた次の機会にという事で・・・

今回のオイル漏れの原因は、バノスソレノイドバルブとバキュームポンプのパッキンの経年劣化となりE46/E90系の4気筒エンジンモデルの定番トラブルでもあります。

この経年劣化の目安が一番気になるところだと思いますが、これは単純に年数や走行距離で判断するのは難しく、お車の使用頻度や走行状況によって様々となりますが、街乗りメインで5年以上経過したお車が比較的多いという傾向がありますので、これに該当される方で走行中にオイルが焼けた臭いを感じるような場合は一度点検に出されることをお勧めします。

つたえファクトリーでは、法定12ヵ月点検プラスアルファとなるBMW用に設けた100項目に近い独自点検項目の「Tsutae’s Check Up」をご提供しております。

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長く快適なBMWライフを満喫いただくため、他店でBMWをご購入された方も「Tsutae’s Check Up」を是非ご活用下さい。

 

それでは皆さん、また次回お会いしましょう!!